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正会員

久保田 邦邇

くぼた くにちか

特定非営利活動法人 NPOサポートちがさき 常務理事

あなたの生い立ちや仕事、地域活動に参加するまでの地域との関わりを教えてください。

約50年前、私の住んでいた東京の下町は、情感が漂い、まだ経済的には満たされなくても人々には、明るい未来への期待感があったように思います。時折テレビで映されますが、人形町や

水天宮には、双子のおじいさんたちが今も店先に立つパンやさんや3代続く洋食屋さんがあり懐かしい思いでおります。やがて食品メーカーに勤務することになり、食というテーマが自然と私のなかで根付いたように感じています。同時に下町育ちの私の中に人々のごく普通の暮らしぶりやなんとも言えない人情味に懐かしい気持ちと憧憬があることに時々気づくことがあります。

湘南スタイルに参加をしようと思ったきっかけを教えてください。

東京のNPO≪よい食材を伝える会≫が、料理研究家の辰巳良子先生ほかのみなさんの主宰で設立され、2005年ころから食の寺子屋という講座が、始まりました。現在は東京農業大学でその寺子屋が続いています。食を原点から考えようという団体の考え方は多くの支持、共感を得ているようです。今ではたまにしか参加出来ませんが、食の寺子屋から多くのことを学ばせて頂いております。

そうした中、幸運にも湘南スタイルと関わりができました。

食というものを地域を通じて考えたいと思っていましたので、入会以来、良い勉強をさせていただいております。

参加をしてみて、地域に対する考え方や仕事など、何か変化はありましたか?

特に湘南みかんプロジェクトは、私の勉強してきたテーマとも合致しておりみかんを通じて、得るものが様々にそして多くあります。食というテーマは、きわめて地味であり、かつ地道な努力の積み重ねが、必要だということを経験的に感じておりますので、みかん農園をとりまく里山は、地域のかけがえのない宝であると感ずる想いのなか、次世代への承継は、ゆっくりとしかも楽しく続けたほうが良いと思うこのごろです。

あなたが考える理想の地域・活動を教えてください。

私の時折思い出す東京下町の光景は、人々がほどほどの経済的満足のなかで隣近所の付き合いもまた人情味豊かなものでした。茅ヶ崎には海・山、豊かな自然があります。そしておおよそ都会的でもあります。ここに住む人々が、いまのままでゆったりと自然体ですごせる地域でよいのではないかと感じます。ただこれからこのまちを担う人材が多様で、活発で混ざり合うそこに何か

新しいものが生まれる自由闊達な空気なるものへの期待は、常に持ち続けています。