吉川宗孝
正会員

吉川 宗孝

よしかわ むねたか

行政職員

あなたの生い立ちや仕事、地域活動に参加するまでの地域との関わりを教えてください。

「自然が豊かで流れる空気が気持ちいいなぁ」

幼少期は東京で生活していた私にとっては、中学校入学と同時に茅ヶ崎市に移り住んだのですが、まず、最初にこう感じたのを記憶しています。

東京の環状7号線の沿線近くから茅ヶ崎市への転居は、それぞれにまちの良さや特徴がありますが、純粋にまちの空気感が違いました。

海だけでなく北部の里山も含めたこの地域の文化は、こうした自然の豊かさと人々のあたたかさから生み出されているのだろうと感じます。

地域活動という明確な意識(概念)というものは、学生当時は持ってはいませんでしたが、社会人となり、家庭を持ち10数年生活していると、地域とのかかわりの重要性を感じるようにもなってきたところです。

漠然とした地域活動への関わりというのを意識し始めていました。

湘南スタイルに参加をしようと思ったきっかけを教えてください。

職場の研修の一環としてNPOへの派遣研修のメニューがあり、参加したのが湘南スタイルです。当時は、みかんの木パートナーシッププログラムが充実拡大をしていた時期であり、パートナーシップ参加者への電話連絡等の対応や当日の運営の業務を担当させてもらいました。

二宮と大磯のみかん園での農家さんとのふれあいやみかん狩りイベントの参加者との交流を通じて、また、二宮のみかん園から望む富士山の絶景に魅せられ、この活動の面白さややりがいを感じるようになりました。

そうした感動をきっかけに湘南スタイルの賛助会員に加入しました。

参加をしてみて、地域に対する考え方や仕事など、何か変化はありましたか?

湘南スタイルには、企業経営者や地域をより良くしていこうという地域で活動する人達が集まっています。湘南スタイルの魅力は、幅広い世代(20代~70代)の人たちが、それぞれの強みを生かしながら、各プロジェクトを「楽しみながら」行うことにあると思います。

また、30~40代のメンバーも多く、仕事とプライベートのバランスを取りながら参加しており、「興味はあるけど忙しいから参加できない」方でも、例えば、子育てイベントへの当日スタッフという形で、各自の可能な範囲の中で関わることもできます。

現在、湘南スタイルが展開する「ふれあい畑塾」の一員として茅ヶ崎市萩園で家庭菜園を行っていますが、今までよりも天候や日照など自然に対する意識が変化しています。晴れの日が続いた時には雨が待ち遠しかったり(いままでは雨は嫌でしたが・・・)、逆に大雨の時には植えた苗が無事だろうかと案じたりしています。

このように湘南スタイルを通じて、地域で活動するさまざまな仲間と出会い、その仲間の皆さんと、楽しみながら、より良いまちづくりを目指し活動ができていること、このことに充実感を感じています。

あなたが考える理想の地域・活動を教えてください。

我が国は人口減少の時代を迎えていますが、それと同時に高齢化率は依然として伸び続けています。また、単身独居の高齢者も今後増えていくことが見込まれていく中で、いわゆる地域の住民像というのは、これまでのような「両親と子ども世帯」ではなく、「単身独居の高齢者」に変化していきます。

こうした地域住民が、生きがいを持ちながら地域の活動の中に参加(参画)していく仕組みづくりが今後さらに求められますが、その事業(施策)の手法は、単に「高齢者福祉」という発想ではなく、例えば「農業」×「高齢者施策」や「子育て施策」×「高齢者施策」といった様々なジャンルのプロジェクトをかけあわせて展開していくことが有効です。

そうした意味では、様々な業種、多世代のメンバーで構成されたNPO法人「湘南スタイル」は、新しい価値(事業)の創造や新たな仕組みづくりなどを得意としており、理想の地域を実現することができる組織だと考えています。